皆さん、自動車の開発と言うと、その大きさから車体やドアなどのボデーの開発がメインと思われるのではないでしょうか。もちろんボデーの開発も行っていますが、車両に搭載される電子部品や工場で使われるロボットの開発もトヨタ自動車東日本で行っています。
ここでは、トヨタ自動車東日本が今後注力していく車両電子部品の開発とロボット・AIの技術開発や今後の取り組みについて解説します。
車両開発では、電子部品やワイヤーハーネスの設計、および車両電子部品評価と電子保証業務も一体となり、お客様目線で商品性・安全性・操作性・使用性・サービス性に配慮した開発を行っています。
<開発・設計部品の一例>
・コックピット&カーマルチメディア
コンビネーションメータやエアコンパネル、各種操作スイッチおよびディスプレイオーディオやアンテナスピーカ等のカーマルチメディア部品
・スマート/セキュリティ&制御
スマートエントリー/セキュリティシステムおよびヘッドランプやワイパー、エアコンを制御するコントロールユニット
・ワイヤーハーネス(電線)
各電子部品を物理的・電気的に繋ぐ部品
<車両電子部品評価>
車両電子部品評価は電気性能を評価し良否を判断します。開発の中の最終工程となり、幅広い知識と経験が求められます。
<車両電子保証>
車両電子保証とは工場から出荷される前に故障診断や適合検査をします。お客様の手元にわたる前の電子系出荷品質の保証業務となります。
<先進安全技術を開発し新型車へ搭載>
トヨタ自動車東日本が開発・生産しているコンパクトカーも先進安全性能を向上させています。先進安全装備はカメラやミリ波・超音波センサー、制御ユニットなどの部品で構成されており、車種毎に画像認識やブレーキ調整、画面表示などの数多くの開発業務を行っています。
<ソフトウェア活用>
増え行く車両電子部品の開発や品質確保のため、まずはメーター・オーディオのような部品やそれらの連携で評価・動作確認ができるよう、実際に車両搭載する電子部品の通信機能を用いた評価ツールを作成し、品質のつくり込みに活用しています。
他にもプログラミング活用によって車両開発をサポートする自動化ツールの製作も実施しており、車両開発全体の効率化や品質向上に貢献しています。
未来へ向けた新たなチャレンジ!自分たちで自律走行ロボット開発に挑戦!
ものづくりで培ったロボット技術&AI技術を活用し、工場や社内で自ら周囲を認識して動く小型自律走行ロボットの開発に向けて、設計データの作成からハード製作、ソフトの実装まで幅広い分野に挑戦しています。
<設 計>
CATIA設計データ
<ボデー製作>
実 物
<ハード製作>
工場で培ったものづくりの技術を活かす
トライ直前まで製作に余念なし
<ソフト実装>
シミュレーション上で動作検証
実験室で実機動作検証
<フィールドテスト>現地現物での実証テスト
フィールドへ足を運び、自分で作ったロボットが、思った通りに動いてくれるか不安と期待の検証を行います。
ものづくりの設備や小型ロボットも自社開発!
トヨタ自動車東日本では工場で使用する自動車生産用のロボットや設備の開発も行っています。ロボットを自社で開発することで社内での維持・管理ができ、生産性向上の為の改善も自ら行うことができます。自動車ボデーの溶接工程には、自社で開発した小型ロボットを多く導入し、省スペースな生産工程を実現しています。
今後も拡大していく電子部品の開発!
今後も自動車へのお客様のニーズは拡大していく見込みです。
・後方が見やすい電子インナー/アウターミラー
・スマートフォンとつながるディスプレイオーディオやエアコン
などの新装備や先進安全装備をいち早くコンパクトカーに搭載できるようにトヨタ自動車東日本は電子部品の開発領域を拡大しています。
トヨタグループで「モビリティカンパニーへの変革」を目指す中、私たちトヨタ自動車東日本もその一翼を担っていきます。私たちの開発業務は主に静岡県裾野市にある東富士総合センターで行っており、その目の前に今後、トヨタ自動車のスマートシティ「Woven City」が建設されます。
このような未来に向けて動き出すロケーションで、人々の生活を豊かにし社会に貢献していけるようなコンパクトモビリティやロボットを開発する。そこで自らも成長し、世の中に貢献できる人材になりたい。
そのような意思のある皆さんをお待ちしています。